前回では主に金属を削るポイントを紹介してきました。
「彫金工具のお話し ~リューターポイント編~」

今日はそれ以外のポイントです。

金属を削る系ポイント(中削り)

まずはペーパー系。
サンドペーパーが巻いてあるポイントで、ロールサンダーという商品名です。
#240、#400、#800、#1000
の4種類を使っています。
400の1本あれば結構色々使えます。
ただそんなに高いものでもないので4本そろえちゃってもよさそう。
基本的にはヤスリでついたキズ(深めの傷)を取るのに使います。



続いて円盤型。
用途はやっぱりキズ消し。先程のペーパーよりも全体的にちょっと細かい感じですね。
ロールサンダーでは入らないような場所に使います。

これは素材から形から目の粗さから山ほどありますが、
僕が良く使うのは、
松風というメーカーのシリコンポイント、M2の粗さ。
素材がシリコン?なのかどうかはよく知りませんが、
円盤状になっているものが多いです。



サイズが大きなものもあります。
これも松風のM2や、他にも色々なものがあります。
3Mディスク、EVEフレックス、セラミックポイントなどなど。
どのポイントも、ほぼヤスリキズを取る用途ですね。
目の粗さと形、大きさなどの違いでそろえています。

この辺りはリングの形がシンプルであれば、
ロールサンダーだけでも事が足ります。
#1000まで当てれば充分ですね。

ロールサンダーが上手く当てられない!
のでヤスリの傷が消せない!みたいなときにこれが登場します。

磨く系ポイント

最後は鏡面に磨く系のポイント。
これらは基本的に研磨剤をポイントに付けながら使います。

まずはフェルトの砲弾、筒系。
訳あってこの緑のスタンドに立っています。

この筒系は主にリングの内側を磨くときに使います。
同じポイントが沢山あるのは金属の種類によって使い分けています。
シルバー専用、ゴールド専用みたいな感じですね。


さらに磨く系。
フェルトの円盤型、豆バフ(グリーン、ブルー)、ロビンソンブラシ(円盤、ブラシ)、セーム皮、お手製の厚紙ポイントなどなど。
これもそれぞれの金属に分けて使っていますので、
だいたい同じセットが3種類あります。(金属によっては特別なポイントも少々あります。)

ただ趣味でやるのならば、金属ごとに分ける必要は全くないかなと思います。
シルバーも真鍮もゴールドも同じポイントで磨いて全然OKです。

僕が分けている理由は、厳密にいえばポイントに削れた金属が付きますので、柔らかい金属を磨くときに、硬い金属が付いたポイントを使うのが嫌だなと思って分け始めました。


やっぱりこれも研磨剤を付けての使用になります。

研磨剤

ポイントとは違いますが、これもリューターポイントを語るうえで欠かせないものです。

研磨剤も本当に種類が沢山ありますが、
ぼくは今まであまり種類を試していません。
10種類も使っていないと思います。

逆に言うとほぼこれしか使っていません。
日光の研磨剤。
NW2500、4000、8000

メインは4000番、仕上げに8000番、
たまに2500番という感じ。

ちなみに青バフとかが有名ですが、昔チョロっと使ったくらいで、
使い勝手もあまり覚えていません。
ですので日光がベストかは分かりませんが、これで困ることは無いと思います。

ただ研磨剤はでかいので、趣味で買うのにためらいますよね。
このサイズは趣味なら余裕で一生分あると思います。
僕が一人で使っても1本で1年くらいでしょうか。
ハーフサイズとかあればいいのにね。

おさらい。

これは全部買うといくらくらいなんだろう。
300本くらいありそう。1本150円平均として4.5万円。
単品なら安いですが、やっぱり失敗したくないですね。
用途に合っていないものを買ってしまうのが一番もったいないので、
購入を考えている方は是非参考にして下さい。



まとめ

リューターポイントの選択は作業内容

・WAXの切削→どんなデザインのWAXなのか
・キャスト後の磨き→どんなデザインなのか?ロールサンダーで磨けるのか?
どれくらいまでキレイに仕上げるのか?

などが分かっていれば、はっきり選べます。
色々作る方は色々そろえるとやっぱり作業が楽です。
まずは自分のやりたい事を見極めるのが近道です。



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